店舗の写真撮影費を比較するときは、撮影時間だけでなく、必要な場面、納品枚数、補正、掲載先をそろえることが大切です。
安いプランでも必要な写真が足りず、後から撮り直せば総額が増えます。

公開料金の例では、店舗撮影で2時間32,000円(税込)、別の事業者で3時間44,000円(税込)といった設定があります。
ただし、撮影範囲や追加費用が異なるため、同じサービスの相場幅を示す数字ではありません。本文で条件と出典を確認し、自店の必要カットに合わせて比較しましょう。

店舗や商品の写真を、サイトとSNSの両方で活用したい方へ。掲載する場所から、撮っておきたい場面と準備する内容を整理します。

写真を使う場所から必要なカットを決める

サイト・地図・SNSで伝えることを分ける

同じ店内でも、初めて来店する人には入口の見つけやすさ、予約を考えている人には席の様子、商品を選ぶ人には大きさや質感が必要です。
「きれいな店内写真を多く撮る」という依頼から、読者の判断に必要な写真へ具体化します。

掲載先写真で伝えること撮影時に確認すること
サイトの冒頭店の特徴や主な商品タイトルを重ねる余白と、スマホ表示時の切り取り
アクセス案内道路から見た入口と看板来店者の目線で場所が分かるか
店内・席の紹介席の間隔、配置、利用場面広く見せることより実際の様子が伝わるか
商品・メニュー紹介全体、量感、特徴のある部分実際に提供する内容と食器・付属品が一致するか
SNS投稿一つの商品の魅力や季節の変化縦長・正方形など掲載枠へ収められるか
スタッフ紹介誰が対応するか本人が確認でき、掲載範囲を共有しているか

サイトで必要な情報の並べ方は、飲食店ホームページの構成と更新方法でも説明しています。
先にページ構成を決めておくと、撮影後に「この位置に使える写真がない」と気づく事態を減らせます。

縦横の違いと文字を載せる余白を伝える

横長の一枚から縦長画像を切り出すと、商品の端や人物の顔が切れる場合があります。
大事な写真は横位置と縦位置の両方を撮るか、切り取る範囲を事前に確認します。

特に、サイトの背景として文字を重ねる写真は、被写体を中央へ大きく置くだけでは使いにくくなります。
文字を置く側と、スマホで残したい範囲を撮影担当へ渡しましょう。

撮影費を比較するための条件をそろえる

公開料金は時間と範囲をセットで読む

以下は2026年10月23日に確認した公開料金の例です。
おすすめ順や地域全体の平均ではなく、料金の決まり方を比較するために掲載しています。実際の依頼場所・日程・内容によって見積もりは変わります。

提供元と対象公開料金(税込)公開されている主な条件
SOLACE:企業・店舗撮影32,000円2時間、30〜50カット。無料の交通費対象範囲があり、それ以外は実費
スタジオ・ソニック:法人向け撮影最初の3時間44,000円カメラマン1名。以降1時間ごと22,000円。助手や機材の追加が発生する場合あり
坂野達也写真事務所:店舗等の撮影2時間まで39,600円追加30分ごと5,500円。距離による出張費と駐車料金を確認

店舗の内観撮影と、商品を一点ずつ撮る撮影では見積もりの単位も変わります。
例えばSOLACEは商品・料理撮影を28,000円(税込)から、10点まで・一点につき2〜3カットという条件で掲載しています。店舗撮影と同じ作業量として比較しないようにしましょう。

上記は他社の公開例です。アセントウェブへの依頼条件は、写真・動画制作サービスと個別の見積もりで確認できます。
自社サービスでは、用途に合わせた企画・カットリスト、撮影・編集、サイズや形式を合わせた納品を案内しています。

拘束時間と撮影している時間を区別する

準備や移動も含めた拘束時間で料金を決める場合、2時間すべてを撮影に使えるとは限りません。
設営、商品の入れ替え、スタッフ待ち、撤収をどこまで含むか、見積もり時に確認します。

撮影人数が増えれば並行して進められる可能性がありますが、照明や店内スペースの調整も必要になります。
「一名で順番に撮る」「複数名で別の場所を撮る」のどちらがよいかは、必要な場面と営業への影響から考えます。

本体料金以外に確認する項目

費用の項目見積もりでそろえる内容
撮影・拘束開始と終了の定義、設営撤収の扱い、延長の単位
人員・機材カメラマン、助手、照明、背景の基本範囲
移動・場所交通費、駐車場、施設使用料、搬入条件
商品の準備調理、盛り付け、小道具、背景の用意を誰が行うか
補正・加工明るさや色の調整と、不要物除去など個別加工の違い
納品採用枚数、複数サイズの作成、納期、急ぎ対応
変更延期、当日の追加、再撮影、キャンセルの条件

税込・税別が混ざった見積もりは、支払総額へそろえてから比較します。
記載がない項目は「無料」とせず、含むのか別料金なのかを確認してください。

撮影前の準備で当日の手戻りを減らす

必須カットに優先順位を付ける

次の表は、小さな飲食店のサイトとSNS素材を用意する場合の架空の依頼例です。
実際の撮影実績や、一定時間内での撮影保証を示すものではありません。

ID必要な場面と目的向き・枚数の希望優先度と店舗側の準備
P01道路から入口を見つける横1枚、縦1枚必須。入口の掲示内容と搬入時間を確認
P02席の配置と雰囲気を伝える横2枚必須。利用客がいない時間を確保
P03主力メニューを紹介する3品それぞれ全体1枚・寄り1枚必須。調理する順番と提供担当を決める
P04接客するスタッフを紹介する横1枚、縦1枚希望。出演者と掲載先を確認
P05季節のSNS投稿に使う縦2枚余裕があれば。小道具と商品を用意

この例の希望納品数は合計14枚で、必須は10枚です。
同じ場面でシャッターを切った回数ではなく、用途の異なる採用写真の数として伝えます。商品を一品追加する場合は、商品点数と必要カット数の両方を更新します。

準備・撮影・確認・撤収の時間を分ける

撮影当日にカットを増やしすぎないよう、必須の10枚を先に確認する進め方を相談します。
料理が冷める前に撮る、外観の光を先に確認するなど、現場の条件に合わせて撮影担当に順序を組んでもらいます。

店側は、商品の完成予定時刻、スタッフが参加できる時間、機材を置ける場所を伝えます。
「開店前の2時間だけ入れる」という場合は、片付けも含めてその時間に収まるか確認が必要です。

清掃と出演者の確認を終えておく

撮影に使う商品の形や汚れ、反射する器の指紋、店内の掲示物などを、カット表に沿って確認します。
背景に残すものと一時的に移動するものを決めると、現場で判断に迷いにくくなります。

人物が写る場合は、出演する本人に、サイト・SNS・広告などの掲載先を伝え、使用する範囲と期間を確認します。
一般のお客様が入らない時間帯を設けるなど、写り込みを防ぐ方法も準備してください。

施設内の撮影や備品の移動に関して、管理者への確認が必要な場合もあります。
当日に許可を待つことがないよう、誰が確認するかを事前に決めましょう。

必要な写真は思い浮かぶものの、撮影時間や優先順位を決めにくい方へ。サイトの掲載場所と照らし合わせ、依頼する範囲を整理します。

納品物と使用条件を確認する

納品仕様票で「何が届けば完了か」を決める

写真が届いてからサイズや使い方を相談すると、追加作業になる場合があります。
依頼段階で、以下のような仕様票を見積もりと一緒に確認します。

項目記入・確認する内容の例
納品対象P01〜P05の14枚を希望。採用する写真の選定担当も決める
保存用データ補正済みの高解像度データ。RAWデータの有無は別途確認
サイト用掲載枠の縦横比と必要な幅を制作担当から渡す
SNS・地図用掲載先ごとに必要な形式と切り取り範囲を確認
補正色・明るさ・傾きなど基本調整の対象と、個別加工の対象
修正確認初回納品を確認する担当、修正内容の提出期限と対応回数
受け渡し納品日、ダウンロード期限、再取得の方法
ファイル管理カットIDと内容が分かる名前、保存担当とバックアップ先

高解像度の保存用データと、サイト掲載用に軽くしたデータは分けておくと再利用しやすくなります。
サイト用に縮小した画像だけを残すと、後から印刷物へ使う際に大きさが足りない場合があります。

掲載先の仕様を一つにまとめない

Googleビジネスプロフィールの写真は、公式案内でJPGまたはPNG、10KB〜5MB、推奨解像度720×720ピクセルとされています。
大幅な加工を避け、店の様子を正確に伝える写真を選びます。Google公式の写真ガイドライン

一方、サイト側ではWebPなどの形式を使うことがあります。
サイト用に変換したファイルをそのまますべての媒体へ回すのではなく、保存用の写真から掲載先に合わせて書き出します。

修正と再撮影、使用許諾を分けて確認する

色を少し調整する修正と、別の商品や構図を撮り直す作業は分けて考えます。
再撮影が必要になった場合の費用、天候による延期、店舗側の準備不足による延長も、発注前に確認しておきます。

データを受け取れることだけで、あらゆる用途に使えると判断しないようにしましょう。
自社サイト、SNS、広告、印刷物、別店舗での使用、他社への提供、加工の可否を、契約内容と照合します。

撮影者側の使用許諾と、写真に写る人物の掲載確認は、別々に記録しておきます。
広告へ転用するときには、最初に合意した範囲に入っているかを再確認してください。

公開用に画像を整える

圧縮と代替テキストを設定する

写真は、ページ内で必要な大きさに合わせて書き出し、圧縮後に画質を確認します。
容量だけを小さくして、商品の質感や店内の様子が読めなくならないようにします。

WordPressでは、画像をメディアへ登録し、内容が分かるタイトルと代替テキストを付けます。
例えば入口の案内写真なら「通りに面した店舗入口と右側の看板」のように、写真が伝える情報を短く説明します。

Googleも、画像の内容や周囲の文章に合う代替テキストを推奨し、キーワードの詰め込みを避けるよう案内しています。
画像の名前や代替テキストだけで検索順位が決まるわけではありません。Googleの画像SEOガイド

公開画面で切れ方と最新情報を確認する

納品画像そのものに問題がなくても、サイトへ配置すると上下が切れることがあります。
PCとスマホで、看板、料理、人物、文字を重ねた部分を実際に確認してください。

季節商品、価格が写ったメニュー、退職したスタッフ、改装前の店内などは、更新する担当と時期を決めます。
更新のたびに新規撮影が必要とは限りません。日常的な投稿は店舗で撮り、サイトの主要写真はまとめて依頼する分担もできます。

店舗・商品撮影でよくある質問

スマートフォン撮影でも十分ですか

新商品のお知らせや日々の雰囲気を伝える写真は、スマートフォンで継続して撮る方法があります。
ただし、暗い店内、反射する商品、複数商品の色をそろえたい撮影などは、試し撮りの結果を見て依頼を検討すると判断しやすくなります。

撮影費にレタッチや交通費は含まれますか

提供元とプランによって異なります。
明るさ・色の調整が含まれても、不要物の除去や合成は別料金という場合があります。交通費も対象範囲や駐車場代を含めて確認してください。

費用を抑えるなら、どこから見直せばよいですか

まず、公開に必要な必須カットと、後から追加できるカットを分けます。
撮影後の加工を減らすために商品や背景を整え、不要なサイズ違いの納品を減らすなど、作業範囲から見直しましょう。

必須カットと納品条件を持って相談する

撮影を依頼する前に、使うページ、商品点数、必須カット、希望納期を一枚にまとめましょう。
同じ条件を各社へ渡すと、撮影費だけでなく、準備・補正・納品まで含めて比較できます。

アセントウェブの写真・動画制作では、サイトやSNSでの用途から撮影内容を整理します。
素材を撮るだけでなく、掲載時のサイズや使い方まで含めてご相談いただけます。

写真を撮り直したい場所と、現在使っている素材をお知らせください。必要なカットと公開までの作業を確認し、ご依頼の範囲をご提案します。